紀美野の恵みを提供 茶屋雨山の郷が4年目

山間部の人口減少を憂え、活性化を願う地域住民が立ち上げた飲食施設「茶屋雨山の郷」(和歌山県紀美野町井堰)は、郷土料理や地元産野菜が人気で、営業日の週末には県内外の人が訪れ、にぎわいを見せている。営業開始から4年目を迎え、地域住民の交流の場としても機能を発揮し、運営は軌道にのっている。

看板メニューは、郷土料理の縮砂(しゅくしゃ)寿司で、施設の周辺地域「真国宮(まくにみや)」に自生している縮砂というショウガ科の植物の葉で包んだサバずしの珍しさが人気。「郷土料理を受け継ごう」と2014年4月に結成された「雨山の郷プロジェクト」(岡博誠会長)メンバーの主婦が提案した。

同施設のメニューは、地元産の野菜や果物を利用してメンバーが自慢の料理の腕を振るったもので、定期的に話し合って内容を決めている。

また、客に「もう少し値段を高くしてもいいのではないですか」と言われることもあるほど安価で、300円のコーヒーには小さな餅や、手作りケーキ、ジャムなどが付く。メンバーらは「喜んでいただけたらそれでいいんです」とにっこり。

メンバーの主婦ら約40人は同所の運営を通じて交流を深めており、週末の営業は当番制で受け持ち、調理や接客を行っている。

岡会長は「『雨山の郷』は施設の裏山の名前が由来です。ここを地域の誰もが使える宝にしていきたいです」と話している。

土、日曜のみの営業で午前10時から午後4時まで。

問い合わせは同施設(℡090・9275・7741)。

岡会長(前列左)とプロジェクトメンバー

岡会長(前列左)とプロジェクトメンバー

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧