智弁ベスト4 3日準決で東海大相模と激突

第90回記念選抜高校野球大会は10日目の1日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準々決勝4試合が行われ、智弁和歌山は第2試合で創成館(長崎)と対戦し、延長10回の死闘の末11―10でサヨナラ勝ち。18年ぶりベスト4進出を決めた。準決勝は3日に行われる予定で、智弁は第1試合で東海大相模(神奈川)と対戦する。

◇準々決勝

創成館 3 0 1 1 2 0 2 0 0 1 10
智弁和歌山 0 1 1 0 4 0 1 0 2 2X 11

(延長10回)
〔創〕戸田、伊藤、川原、酒井―平松〔智〕小堀、池田、平田―東妻▽本塁打=黒川、林(智)▽二塁打=平松、松山(創)黒川(智)

智弁は先発の小堀が安定感を欠き、1回表に3失点。打線は2回に黒川、3回に林が共に左翼へソロ本塁打を放ち食い下がったが、小堀と2番手の池田が失点を重ね、5回表の終了時点で2―7と5点差をつけられた。

智弁は5回裏に押し出しの四球や根来の左前適時打などで、一挙4得点。6回から登板したエースの平田が粘り強く投げ、9回には安打や四球でつくった2死満塁の好機に平田が左前に2点適時打を放って追いついた。

試合は今大会4試合目の延長戦へ。10回表に1点を勝ち越された智弁はその裏、四死球で2死1、2塁とし、黒川が左越えに二塁打。走者2人が生還し、両チーム計30安打の壮絶な打撃戦に終止符を打った。

髙嶋仁監督は最大5点差を逆転した展開に「追いついてはすぐに追い越される展開で、(2006年夏の準々決勝)帝京戦を思い出した。もう無理かなという気持ちになったが、選手たちが本当によく食らい付いてくれた」と選手たちをたたえた。5回裏に一挙4点を挙げ1点差に迫った攻撃が大きかったとし、「少しずつ点差を詰めていけばと思っていたが、1点差になり後半で(十分)勝負できると思った」と振り返った。
文元洸成主将(3年)は「監督から終盤に『勝つ気あんのか』と言われ、チームが締まった。よく声が出ていて、これまでで一番まとまって試合ができたと思う。次は先制点を取って試合を優位に進めたい」と話していた。

9回裏、同点に追いつき喜ぶ選手たち

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