優しさや強さを表現 宮崎幸子さん絵画展

和歌山県和歌山市杭ノ瀬の宮崎幸子さん(66)の2年ぶりの個展「音と絵画のハーモニー」が5月12日まで、同市和歌浦中のコーヒーハウス音工房で開かれている。

愛や友情をテーマに描いた16点を展示。宮崎さんは多くの人の支えで個展が開けることに感謝し「私の作品展ですが、みんなの展覧会のようなもの。伝えたいのは人の優しさや強さ、温かさです」と笑顔で話している。

宮崎さんは生後間もなく高熱で脳性まひになり、体が不自由になったが、わずかに動く薬指と小指に絵筆を挟んで絵画を制作。同市や大阪、神戸を中心に作品展を開いてきた。県展でも入選を重ね、市文化奨励賞も受けている。

描かれているのは、ほほ笑む女性や木々に遊ぶ小鳥たち。仰向けに寝転んだ状態で描き、作品一つを仕上げるのに2、3カ月かかるという。

出品作の一つ「よりそう」は、宮崎さんが大好きなインコや人、花が共生するように描かれ「人も動物も、自然の中で助け合い寄り添いながら生きていってほしい」との願いを込めている。ボールペンで短い線を何度も重ねて輪郭をつくり、水彩絵の具をのせた。

「一度きりの人生をいかに楽しく生きるか。いろんな方に出会い、勉強させてもらって幸せ。恩返しだと思って描きます」と宮崎さん。「病気になったり、つまずいたりしたとき、先がないと落ちむことがあるかもしれません。でも考え方次第で心が楽になり、目の前に道が開ける。そんなメッセージを届けられれば」と話している。

午前10時から午後5時。月曜日休み(祝日開店、翌日休み)。問い合わせは同店(℡073・499・4800)。

愛らしいインコが描かれた「よりそう」と宮崎さん

愛らしいインコが描かれた「よりそう」と宮崎さん

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧