ロボット活用で課題解決 紀陽などが協議会

少子高齢化による農業などの担い手不足解消に向け、㈱紀陽銀行(松岡靖之頭取)を中心とする農業関連企業など9団体は18日、小型ロボットの活用で地域課題の解決と新たな産業創出を目指す、和歌山近未来社会システム協議会(橋爪雅彦会長)を設立した。

和歌山県内の少子高齢化による人材不足で農業や社会インフラの維持が困難になる懸念から、小型の自動搬送ロボットを用いて農業収穫物を運搬し、自動化することで人手不足に悩む県内農家の負担軽減や生産性を向上させることが目的。

同協議会は県や和歌山大学、農薬卸会社の「橋爪」(海南市)、野菜販売を行う「サンライズ」(和歌山市湊)など農業関連企業やロボット会社、NTTドコモなどで構成。民間と地域が主体となり、事業化を目指す取り組みを推進するための助言などを行う。

同日、和歌山市友田町の同行で記者会見を開き、橋爪会長は「テクノロジーの活用やお互いの知恵を結集すれば新たな未来の創造にチャレンジできる。運ぶということにフォーカスし、10年後の和歌山の姿をつくるチャレンジをしたい」と述べ、同行取締役上席執行役員日野和彦営業支援本部長は「取り組みが進めば、ロボットに関連した産業などが創出され、新たな雇用も期待できると思う」と話した。

当面は、自律移動台車ロボットや自律台車ロボット+除草ユニット、栽培見回りロボットを活用。安全性の確保のため人の前方で稼働し、人の動きに合わせることで生産性の向上が期待できる。

本年度は私有地内での実証事業を実施し、来年度には公道で実施できるよう取り組み、介護や福祉、建設現場などへの導入も視野に入れているという。

「ロボットで地域課題の解決を」と話す橋爪会長

「ロボットで地域課題の解決を」と話す橋爪会長

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