ICT教育の実証実験 桐蔭中でPC授業

和歌山県教育委員会と綜合警備保障㈱(アルソック)とクオリティソフト㈱、協力企業4社と和歌山大学によるICT環境実現に向けた実証実験のため、県立桐蔭中学校(和歌山市吹上)でタブレットパソコンを使った授業が行われた。

県教委は「安全・安心なICT教育環境の実現」に向け、デジタル教科書普及へのパソコン環境の整備、ソフトや学習方法を考えるため、日高高校付属中学校と桐蔭中学校で実証実験を実施。同校の3年生79人にタブレットパソコンが1台ずつ支給された。

アルソックとクオリティソフトの社員がパソコンの使い方を説明。ソフトの起動やデータを保存するクラウドの使い方の他、授業で使うデジタル教科書の読み方や活用方法を体験した。生徒や教員が校内で使えるトークアプリ「セキュアチャット」も実践し、会話が全て記録されることやチャット上でのマナーを学んだ。

後半は和歌山大学大学院教育研究科の豊田充崇教授が情報モラルと活用能力を調査。タイピング技術やフローチャートでプログラミング能力を調べた。モラルについては、SNSへの写真の掲載やラインのトークで実際に中学生が起こした問題を例に、自分はどこまで許せるかをアンケート。アップロードする前に一度考えること、責任が持てない内容は書かないなど、インターネットを安全に使うための考え方を学んだ。

藤井碧晟君(14)は「使い方には制限があると思ったが、先生やみんなとのチャットはやってみたい」、松本祥君(14)は「英語の教科書に音読してくれる機能が付いているのが便利。勉強するよりネットをするほうが身近な感覚なので、メモを取ったり、調べたり、まとめたりするのを1台で全てできそう」と話していた。今後は各教科の授業でタブレットパソコンを活用していく予定。

タブレットPCの使い方を習う生徒

タブレットPCの使い方を習う生徒

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