目指せアジア王者 伊車レースに和歌山勢

 イタリアの高級スポーツカー、ランボルギーニ・ウラカンのみで最速を競うレース「2018ランボルギーニ・スーパー・トロフェオ・アジア」に和歌山発のプライベートチーム「チーム和歌山」がプロアマクラスのアジア王者を目指して挑戦している。チームを率いる、和歌山市内の会社の代表を務める宮澤俊也監督(55)は、「和歌山の〝おっさん〟がどこまで世界に通用するか。和歌山の企業がどれだけ頑張っているかを世界に見せたい」と意気込み十分だ。

 同大会は4月から11月にかけて、セパン(マレーシア)やブリーラム(タイ)、鈴鹿(日本)、富士(同)、上海(中国)、ヴァレルンガ(イタリア)でレースを展開。アジア約20チームでプロとアマチュアのドライバーで2レースを戦い、最速を競う。

 宮澤監督ら車仲間内で「レースに出たい」という思いが湧き上がり、昨年2月に30~50代の約30人でチーム和歌山を発足。主催者からは「素人には無理。お金だけを出して、メンテナンスや運営はプロに任せた方が良い」と反対されたが、「素人でもやってやる」とランボルギーニへの愛と反骨精神で取り組んだ。

 メンバーがスポンサーとして多額の資金を出し合って支援を行うとともに、スタッフとしても自費で参加。県内企業にも声を掛けて出資と参加を募り約30社が賛同した。プロのドライバー1人以外は全てアマチュア。県内の車修理の専門家指導の下、エンジンやタイヤ交換などのピット作業を実際のレース場で試行錯誤しながら学んだ。データ解析やドライバーが練習するシミュレーターも和歌山の企業と人で制作。

 昨年は国内2レースに参戦。初めて参戦した第3戦の鈴鹿で優勝し、第4戦の富士でも優勝。自信を深めレースの面白さを体感した。

 緑色の車体には、㈱オオミヤや和歌山トヨタ自動車㈱など県内企業のスポンサーロゴを貼り、和歌山を世界に発信しながら戦う。

 宮澤監督は「〝おっさん〟の運動会。諦めなかったら素人でもプロと対等に戦えるところを見せたい。和歌山の企業や人が頑張っている。世界で活躍している姿を見てほしい。参加者も募集しています」と思いは熱い。

 ことしはアジアフル参戦。4月のセパン、5月のブリーラムでは優勝。6月の鈴鹿では車体トラブルでリタイアとなったが、7月の富士で3位と巻き返した。次戦は9月の上海。アジアの頂点を目指し、和歌山の底力で世界のプロに挑む。

アジア王者を目指すチーム和歌山

アジア王者を目指すチーム和歌山