自分たちの音楽表現 りら軽音楽部が全国へ

 りら創造芸術高等学校(和歌山県紀美野町真国宮、山上範子校長)の生徒ら8人で結成した軽音楽部は、21日に東京で開かれる「第6回全国高等学校軽音楽コンテスト」決勝大会に出場する。表現力の豊かなメンバーらは、大きな舞台でも緊張することなく自分たちらしい演奏をし、観客に楽しんでもらいたいと、練習に励んでいる。

 同校は、プロジェクト単位で学習を進める形式を取っており、全国大会出場を決めたグループ「BigNoseMonkey」は音楽プロジェクトに参加している高校1~3年の生徒。曲は『クールにいこう』で、リーダーでボーカル担当の烏野笑奈さんとドラム担当の奥野愛麗(あいり)さんが英語で詞を書き、作曲はメンバー全員の持ち寄ったメロディーをつなぎ合わせた。

 キーボード担当の木下祐歩さん(17)によると、歌詞は烏野さんと奥野さんの会話を思わせるような内容で「自分らしさを大切に自由に生きたい」との思いが込められており、ジャズのような“乗りやすい”リズムの曲調という。

メンバーらは、約2カ月で曲を仕上げ、7月13日に和歌の浦アート・キューブで開かれた同大会の県予選に初出場し優勝した。

「優勝するとは夢にも思わず、自分たちの楽しさを客席に届けたいと演奏しただけ」と話す木下さんは「4000人収容の東京の会場でも、8人の仲の良さをお客さんに見てもらいたいです」と笑顔。

同部顧問の中島啓介教諭(30)は「聴き手の目線も大切と指導しながら生徒らと共に曲を作った。温かい音を演奏するバンドなので、全国大会でも伸び伸びと楽しんでもらいたい」と話していた。

県予選での演奏の様子(りら創造芸術高校提供)

県予選での演奏の様子(りら創造芸術高校提供)