それぞれの色求めて 「虹彩の会」日本画展
日本画グループ「虹彩(にじ)の会」の第15回展が10日まで、和歌山市の和歌山県民文化会館特設展示室で開かれている。
同市の吉田惇子さんが主宰するグループ。同市、紀美野町、紀の川市の3教室に通う60代から70代の20人が花や風景、動物を題材に小品から50号まで22点を出品。メンバーの健康面や家庭の事情などを考慮し、展覧会は今回が最後になるという。
作品は、ハイビスカスや麦わら帽子を海辺に重ねて描いた吉田さんの賛助作「夏の忘れもの」の他、凛としたユリを爽やかな青や緑の色調で包んだ作品、のどかな紀美野町の山里、仲睦まじく草を食むヤギの親子など。昨年12月に亡くなった中谷晴彦会長の「晩夏」も並ぶ。
吉田さんは「胡粉溶き、色を塗り重ねて、自分の思う色になっていくのが楽しいです。絵からも、皆さんがその過程を楽しんでいるのが伝わるよう」とにっこり。
「それぞれ描いた方の思いが、見る方の心に届けば。展覧会が区切りとなるのは寂しいですが、教室や個人の創作は続きます。またどこか小さな場所で、皆さんに見ていただく機会があるかもしれませんね」と話している。
午前10時から午後5時(最終日は3時)まで。
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