智弁が大逆転で秋季連覇 市高6点差守れず

 2018年度秋季近畿地区高校野球大会和歌山県二次予選の決勝戦が9日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場であり、智弁和歌山が9―6で市和歌山に逆転勝ちし、2年連続15回目の優勝を果たした。両校と同日の3位決定戦で勝った南部の計3校は、来春の選抜大会出場を占う近畿大会(20日~、神戸市・ほっともっとフィールド)に出場する。

 ◇決勝

市和歌山 1 0 2 2 0 1 0 0 0 6
智弁和歌山 0 0 0 0 0 5 2 2 × 9

 〔市〕柏山、奴田―米田〔智〕池田泰、池田陽、根来―東妻▽本塁打=東妻、綾原(智)▽3塁打=緒方(市)根来(智)▽2塁打=下井田、片上、山野(市)西川、久保(智)

 5回まで市高の先発・柏山の前に2安打に抑えられていた智弁は6回裏、2安打と四球で無死満塁とし、根来の適時3塁打、久保の適時2塁打などで一挙5点を挙げた。1点を追う7回は先頭の西川が右前打で出塁し、黒川は二飛に倒れたが、4番の東妻が左翼に2点本塁打を放り込み、逆転に成功。8回は1死2塁から9番の綾原が左翼へ2点本塁打を放ち、突き放した。

 投手陣は先発の池田泰と2番手の池田陽が6回までに6失点。7回から登板した3番手の根来が力強い直球を武器に3回を1安打無失点に抑え、市高に反撃を許さなかった。

 中谷仁監督は6点差をつけられる展開に「一時は(敗戦を)覚悟した」が、「昨年から出ている1番から5番までの打者がつなぐ打撃を見せてくれた。近畿大会では、目の前の相手に全力でぶつかり、1番になれるよう頑張りたい」と話した。黒川史陽主将(2年)は「リードされても気持ちが切れることはなかった。ボール球に手を出すことも多いので、近畿大会までに打撃を修正したい」と気を引き締めた。

 市高は1回表、無死1塁から下井田の適時2塁打で1点を先制。3、4回にも2点ずつを加え、6回には2死2塁から柏山が中前適時打を放ち6―0とするなど中盤まで試合を優位に進めたが、投手陣が智弁の猛反撃を止められなかった。

 半田真一監督は一挙5点を奪われた6回裏の守りについて「無死2塁から四球を出してピンチを広げ、根来に適時3塁打を打たれたのが痛かった」と振り返り、「1位通過を目標にしていたので悔しいが、攻撃は想定以上に点を取ることができた。近畿大会では、無駄な失点をいかに少なくするかが大事になる」と先を見据えた。

 ◇3位決定戦

田辺 3 0 1 0 0 0 1 0 1 6
南部 5 0 1 0 0 2 0 0 × 8

 〔田〕熊野―橘〔南〕周家―鎌倉航▽本塁打=田中(田)鎌倉航2(南)▽3塁打=輪玉(田)▽2塁打=橘(田)三上2、周家、安井(南)

7回裏1死1塁、東妻が逆転の2点本塁打を放つ(智弁)

7回裏1死1塁、東妻が逆転の2点本塁打を放つ(智弁)

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