自然体で作陶40年 小出さん個展22日まで

 和歌山県海南市別所の「雨の森陶芸の里」で作陶する小出恵子さん(70)の個展が22日まで、和歌山市のホテルアバローム紀の国ギャラリー龍門で開かれている。

 6年ぶりの個展で、小出さんは「40年間の集大成。体力的に穴窯での作品づくりは大変になってきましたが、健康である限り土と携わっていきたい」と笑顔で話している。

 小出さんは1978年に仲間と和歌山陶芸クラブを設立。「自然と調和しながら自然体で」との思いで名付けた「萠恵窯(ともえがま)」を構え、主に信楽の土を使って作陶。教室を主宰し個展や教室展、グループ展で作品を発表してきた。

 今展では茶わんや小鉢、大皿や花器、オブジェなど、釉薬(ゆうやく)を使ったものや、焼き締め作品約200点を展示。

 小出さんは「窯出しが一番楽しい。思い通りにいかないことも多いですが」と笑顔。薪の灰が溶けて美しい自然釉となったもの、赤貝の跡を焼き付けた大皿など、味わいのある作品がずらり。

 足や手をつけ、生き物のように仕上げた酒器、小さなオブジェ風の椅子など、遊び心を添えた作品もあり「これからは、指導というより、陶芸でつながった仲間と一緒に楽しく、自然体で陶芸を続けていければ」と話している。

 午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。

落ち着いた味わいの作品と小出さん

落ち着いた味わいの作品と小出さん

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