貴重な水墨画13点 ビュッフェで日高昌克展

和歌山県海南市大野中の画廊「ビュッフェファイヴ」(堀内俊延社長)で「日高昌克〈特別〉展」が開かれている。収集家が提供した昭和初期の貴重な水墨画の作品13点が並び、味わい深い墨絵が楽しめる。18日まで。

日高は1881年、御坊市の医師・木村元壽の長男に生まれた。耳鼻咽喉科の医師として業績を挙げ、日赤和歌山病院耳鼻科の初代医長も務めた。30歳ごろから日本画を学び、50代後半に医業を離れると、写実を超えた精神世界の表現を求め、独自の作風を広げた。画名は出身地方にちなんで名付けた。

作品展は、県内の収集家が長年にわたり大切に保管してきたもので、1932年の「池畔」や36年の「鷺」は大変貴重。

薄い墨を重ね、数年をかけて絵を仕上げたという世界は「墨にも色が感じられる」と堀内社長。「掛け軸が何点も並ぶことも少なくなった昨今、日高の芸術を存分に楽しんでいただければ」と来場を呼び掛けている。

午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。水曜休み。問い合わせは同所(℡073・482・1994)。

味わい深い墨絵の世界が広がる

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