来年10月開催の概要決まる きのくに音楽祭

来年10月に和歌山で初めて開かれる「きのくに音楽祭」(実行委員会主催)のプログラム概要が16日、発表された。10月4日から6日までの3日間、和歌山市の県立図書館メディア・アート・ホールを主会場に和洋のさまざまな演奏会が催される。総監督を務める市出身のバイオリニスト、澤和樹さんは「主役は次世代の若者たち。未来の演奏家、音楽ファンと捉え、和歌山の文化を支える人づくりを目指したい」としている。

「県民にもっと音楽を」と和歌山ゆかりの音楽家や愛好家たちが企画した音楽の祭典。初日の4日は、和歌山城を舞台に「青少年による屋外コンサート」で幕開け。県出身で全国的に活躍するバイオリニストやピアニストらによる室内楽コンサート(4日)、津軽三味線や尺八といった日本の伝統的な音を楽しむ「世界に羽ばたく日本の音」(5日)、和歌浦の「あしべ屋妹背別荘」を会場にした音楽とダンスのコラボレーション(6日)などを予定している。

また、昨年から公開が始まった「南葵音楽文庫」に光を当てたチェロ演奏や子どもが出演する公開コンサートなども予定。チーフプロデューサーで筝曲家の西陽子さんは「駅や病院、施設などに繰り出し、音楽を届けるキャラバン隊も考えている」と話した。

実行委員会には澤さんや西さんをはじめ市交響楽団理事の高橋巧二さん、ピアニストの宮下直子さん、千田和美さんらが名を連ねる。実行委員長の高橋さんは「10年先を見据えた音楽祭。無理なく続けていけるよう和歌山に合った規模で、息長く続けていきたい」と話していた。

和歌山警備保障㈱(和歌山市出口甲賀丁、千百松豊和代表取締役)は同日、私募債を発行する企業から受け取る手数料の一部を地域貢献に役立てる紀陽銀行の「紀陽CSR私募債」を活用し、音楽祭に必要な備品を実行委に寄贈した。

同実行委では音楽祭の趣旨に賛同する個人や民間の賛助を募っている。問い合わせは事務局(℡073・436・9500)。

「息の長い活動で音楽祭を大切に育てていきたい」と実行委のメンバー

「息の長い活動で音楽祭を大切に育てていきたい」と実行委のメンバー

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