地域の宝を磨き発展を 海南商工新年賀会

海南商工会議所と下津町商工会主催の2019年新年賀会が4日、和歌山県海南市日方の保健福祉センターで開かれた。政財界関係者や各種団体の役員ら約200人が出席し、県選出の世耕弘成経済産業大臣、石田真敏総務大臣も祝福に駆け付け、持続可能な地域社会の実現に向け、結束を強めることを誓い合った。

下津町商工会の中西恒雄副会長はあいさつで、県内7件の国宝のうち4件が海南市内にあるにもかかわらず、地元の関心は高くなく、知名度アップには至っていないことを指摘。菓子の起源とのいわれがある町内の橘本神社を活用したまち起こしの取り組みを紹介し、「他にはない地域の宝を磨いて活性化を図りたい」と力を込めた。

神出政巳海南市長は、住民有志の請願を受けて昨年12月の市議会で制定された「お菓子の振興に関する条例」にふれ、「官民の結束を固め、市の産品である果物や菓子による地域振興を進めたい」と話した。

地方行政を所管する石田総務相は「AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の技術革新を活用しながら地方が変化する過渡期にきている。持続可能な社会に向け真剣に取り組む」と決意を示し、世耕経産相は「海南の産品を世界で売れる時代になった。事業承継の税制優遇の活用で地場産業にも元気になってもらい、2025年の大阪万博では和歌山も躍進してほしい」と郷土の発展に期待を寄せた。

仁坂吉伸知事や神出市長、神出勝治海南商工会議所会頭、中西副会長らが地元産の地酒のたるで鏡開きをし、出席者は川崎一樹市議会議長の発声で乾杯。晴れやかに杯を交わし、新年を祝った。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧