故郷でのライブが盛況 歌い続ける川原さん

和歌山県紀の川市粉河出身のシンガー・ソングライター川原光貴さん(31)が、初のフルアルバム「未完成の詩」のリリースを記念した3府県を巡るツアーを成功させた。20日には和歌山市内のライブバーで、アルバム収録曲を含む約15曲を熱唱。故郷のファンに感謝を伝えるとともに「僕にしか歌えない歌は必ずある。だから歌い続けるし、これからも歌を届けていきたい」と完成形を目指して、気持ちを新たにした。

川原さんは大学を卒業後、プロの歌手を目指して上京した。6年間の下積み期間を経て、28歳の春から路上ライブやイベントへの定期出演など精力的に活動。昨年の島村楽器レコメンドアーティストに選出され、オリジナル楽曲「オーガナイズ」で全国デビューした。同年に同アルバムが完成し、18日から広島、大阪、和歌山の3府県を巡るツアーを開始。最終日の20日、これまでに培った音楽を和歌山のファンに届けた。

生まれ育った故郷で開催する初のワンマンライブには多くのファンが詰め掛けた。アコースティックギター1本で弾き語るライブは、アップテンポの「Refrain」で幕開け。両親に宛てた「赤いカーネーション」や「白いフラグメント」、ネガティブな自分を打ち払う心の叫びを歌った「stay away」など、それぞれに込めたメッセージを確かな歌唱力で表現し、アルバムのキーソングである「未完成の唄」も見事に歌い上げた。

音楽のために全てを捧げた9年間。今回のフルアルバム制作はプロとして活動していくための通過点に過ぎず、目標はまだ先にある。「光を見失わなければ、どんなに遠回りをしても必ずたどり着けると信じている。自分にできることを精いっぱいやっていきたい」と力を込めた。

ツアーを成功させた川原さん(和歌山市で)

ツアーを成功させた川原さん(和歌山市で)

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