広がる農業体験農園 プロに教わり気軽に

農家が管理する農園で、道具などの準備なしで気軽に農作業を経験できる「農業体験農園」の取り組みが和歌山県内でも広がりつつある。JAわかやまは、和歌山市栗栖の中央営農センターで農業体験農園をテーマに講演会を開き、開園や利用を希望する人ら約60人が参加した。

和歌山大学観光学部の藤井至特任助教が「都市農村交流の現代的意義と農業体験農園の役割」、全国農業体験農園協会理事長で東京都練馬区の体験農園「緑と農の体験塾」園主の加藤義松さんが「農業体験農園が切り開く都市農園の可能性」と題して講演。都市部の住民らの農業参加を広げている体験農園の意義などを話した。

その後、参加者は利用希望者と開園希望者のグループに分かれ、農園主らが体験農園の環境や利用者の声などを紹介した他、経営の状況や効率化などの情報交換、参加者の疑問に応える個別相談も行われた。

JAわかやまでの農業体験農園の取り組みは、都市農業を目指そうと、2015年から和歌山大学観光学部と共同研究を始めたのがきっかけ。農機具や苗、肥料などの準備がいらず気軽に農作業が楽しめ、分からないことはプロの農家である園主に教えてもらえるのが魅力で、16年に和歌山市の和歌山インターチェンジ近くに「鳴神ファーム」が開園したのを皮切りに、18年4月に「太田ファーム」と「梅原ファーム」、海南市小野田に「青空ファーム」がオープンした。

1区画約20平方㍍で、年間使用料は4万円程度(園によって異なる)。わずかの空き区画があり、利用者を募集している。問い合わせはJAわかやま営農生活部(℡073・473・9402)。

熱心に講演を聞く参加者ら

熱心に講演を聞く参加者ら

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