海南市が大会初4連覇 市町村ジュニア駅伝

第18回県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会(大会会長・仁坂吉伸知事)が17日、紀三井寺公園陸上競技場をスタート、和歌山県庁前をフィニッシュ(マリーナシティ経由)とする10区間21・1㌔で開かれ、海南市が劇的な逆転で、大会初の4連覇を達成した。3区で田辺市にトップを譲った海南市は、中盤から粘り強い走りで順位を守り追走。6秒差で迎えたアンカー勝負を、田中主将が力強い走りで制し、田辺市から7秒のリードを奪い1時間10分16秒でVテープを切った。3位は御坊市、4位に和歌山市が入り、町村では7位にかつらぎ町、8位に串本町が入賞した。

市町村代表は、棄権の北山村を除く29チームで、オープン参加の16チームを加えた45チーム450人の小中学生が、たすきをつなぎ熱い戦いに挑んだ。

開始式で、仁坂大会会長は、新年早々の全国都道府県対抗駅伝での県代表の健闘を振り返りながら「選手16人のうち15人は、このジュニア駅伝の選手だった。駅伝は、チームワークが求められる競技であり、市町村の代表として『走るんだ』という気持ちを持ってレースに臨んでほしい」とあいさつに期待を込めた。

激励に駆け付けた県町村会会長を務める寺本光嘉紀美野町長は右手を高々と上げ「頑張りましょう!」とエールを送った。

レースは午前11時、スターターの仁坂大会会長の合図で、1区走者45人が一斉にスタート。競技場から外周道路を経て、国道42号に中学生男子の力強い足音が響いた。

1区では橋本市・植阪がトップに立ち、7秒差で海南市・伊藤、12秒差で御坊市・久保が続いた。2区では海南市・菱山がトップを奪い、田辺市・大木原が6位から2位に上がった。小学生女子がサンブリッジの急な坂に挑戦する3区で、田辺市・楠本がトップに躍り出ると、以後9区まで田辺市が首位を守り、海南市が追う展開となった。3位争いも和歌山市、御坊市に橋本市も加わった三つ巴の戦いが繰り広げられた。

一時は26秒差まで開いた田辺市と海南市の差は、中盤から終盤へ、海南市が粘り強い走りで徐々に差を詰め、アンカーにはわずか6秒差でたすきが渡った。 チームメートの思いをつなぎ、たすきをもらった海南市・田中は、積極的な走りで、田辺市を抜き去り、先輩たちができなかった4年連続の栄冠を手にした。

海南市の団長を務めた神出市長は「タイムは前回に比べ良くなかったが、監督が素晴らしいチームに仕上げてくれた。トレーナーによる選手たちのケアに努めるだけでなく、ジュニア駅伝から育った子たちが、成長して指導者をして頑張ってくれていることも力強く『オール海南』の勝利だと思う」と喜びを語った。

川村監督は「アンカーまで頑張れば、なんとかなると選手たちには言っていたが、中盤以降は順位を下げずそれぞれの選手が、本当に粘りを発揮してくれた。締めくくりはアンカーが期待に応え、理想的な勝利を飾ってくれた」と激戦を振り返った。

逆転で4連覇のフィニッシュテープを切る海南市・田中主将

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