県議選きょう告示 紀の川市は無投票へ

 統一地方選前半戦の和歌山県議選(定数42)が29日、告示される。全14選挙区で53人が立候補の事前審査を済ませており、本紙エリアでは和歌山市、海南市・海草郡、岩出市の3選挙区が選挙戦となる見通しで、紀の川市は前回に続き無投票の公算が大きい。争点には南海トラフ地震などの防災対策、人口減少への対応、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の是非などが挙げられ、4月7日の投開票へ、9日間の戦いが始まる。

 全県では、立候補の事前審査を済ませたのは党派別に、自民党28人、立憲民主党1人、国民民主党2人、公明党3人、共産党6人、日本維新の会1人、無所属12人。無投票が予想されるのは、紀の川市(定数3)、有田市(1)、田辺市(3)、新宮市(1)、伊都郡(1)、有田郡(2)の6選挙区。橋本市(3)が流動的となっている。

 立候補の受け付けは午前8時半から午後5時まで、和歌山市は県庁、海南市・海草郡は同市役所、その他の選挙区は各振興局で行う。

 本紙エリア4選挙区の告示前の情勢は次の通り(年齢は投票日現在)。

 【和歌山市】
 定数15に現職15人と、市議からくら替えする新人3人が立候補を予定し、激戦が予想される。

 自民は、井出益弘(72)、宇治田栄蔵(68)、新島雄(67)、山下直也(63)、尾﨑太郎(53)、森礼子(50)の現職6氏を公認し、無所属新人の浦平美博氏(47)を推薦。公明は、前回の得票数トップ3を占めた中拓哉(62)、岩井弘次(61)、多田純一(65)の現職3氏の議席維持を目指す。

 国民民主は前回民主党で当選した浦口高典氏(64)を擁立。共産は、前々回に失った1議席の回復に向け、現職の奥村規子(67)、新人の松坂美知子(62)の2氏が立候補する。維新は新人の林隆一氏(56)を立て、前回は維新の党で当選した菅原博之氏(62)が今回は無所属。現職の長坂隆司(62)、藤本眞利子(65)、片桐章浩(57)の3氏も無所属で再選を目指す。

 【海南市・海草郡】
 定数3に現職2、新人2の4人が立候補を予定している。

 自民は当選8回のベテラン、尾崎要二(66)と議長を務める藤山将材(43)の現職2氏を立てる。海南市議から転戦の中西徹氏(46)は、市議選で4期連続トップ当選の地力があり、自民の2氏と重なる支持層が多く、混戦となりそう。

 共産は、引退する現職の雑賀光夫氏の後継に、新人で元海南市議の河野敬二氏(69)を擁立し、議席の維持を図る。

【岩出市】
 定数2を現職1、新人3の4人が争う構図となる見通し。

 議席独占を維持したい自民は、現職の川畑哲哉氏(41)と、引退する山本茂博氏の後継として石田真敏総務大臣の元秘書、北山慎一氏(44)を擁立する。

 国民民主は、前回衆院選に希望の党から出馬し、石田氏に敗れた坂田隆徳氏(39)を立てる。内海洋一氏(60)は自由党県連代表だが、野党結集を目指して無所属で挑む構えで、自由、社民両党の支援を受ける。

【紀の川市】
 定数3。前回に続いて無投票となる公算が大きい。自民は山田正彦(77)、岸本健(48)の現職2氏、共産が新人の杉山俊雄氏(68)を擁立。前回自民で当選し、その後無所属となった服部一氏は引退する。

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