TCRジャパンレースに参戦 和歌山トヨタ

和歌山県内唯一のフォルクスワーゲンのディーラー「フォルクスワーゲン和歌山中央」(和歌山市栗栖)を展開する和歌山トヨタ自動車㈱(同市美園町、小川至弘会長)は、今月から10月にかけて国内各地で初めて開かれるレース「TCRジャパン」に参戦し、初代チャンピオンを目指す。

同社は所属エンジニアの技術力向上と新たなエンジニアの確保に向けたPRなどを狙いとして、2014年からモータースポーツに参戦しており、3月23、24日に鈴鹿サーキットで開かれた「TGR86/BRZレース2019第1戦」のプロフェッショナルシリーズでは優勝を果たしている。

TCRジャパンは、WTCR(世界ツーリングカー・カップ)などと同じ規定(TCR)のツーリングカーを使用して争われるレースシリーズで初開催。5月18、19日の大分県での第1戦を皮切りに、10月まで富士スピードウェイや岡山サーキット、鈴鹿サーキットなどで計5戦が行われる。

フォルクスワーゲン和歌山中央が参戦するマシンは、フォルクスワーゲンが販売している「VW Golf GTI TCR Car. No25」を改良したもの。緑の車体には県特産のミカンをイメージしたオレンジのラインが入っている。約280㌔で走行できるという。

チーム名は「フォルクスワーゲン和歌山中央RT With TEAM和歌山」。マシンのメンテナンスは同店のエンジニアが担当し、ドライバーはこれまでに参戦してきたレースと同じく、レーシングドライバーの松本武士さん(31)が務める。

松本さんは「自分が乗っている車が改良されてレーシングカーになるので、車が好きな人は見ていてとても面白いと思います」とTCRジャパンの魅力を語り、「初代チャンピオンを取りたい」と意気込みを示す。

同社の松本幸治専務は「時間設定が厳しい中で作業を仕上げるのは特に若いスタッフにとって勉強になる」とレースがエンジニアに好影響を及ぼすことに期待し、「モータースポーツへの参戦を通じてフォルクスワーゲンのファンも増えてくれたらうれしい」と話した。小川会長は「レースに携わる社員が楽しみながらエンジニアとしてのレベルアップを果たしてくれることを期待している」と笑顔を見せていた。

初代チャンピオンを目指す車両と松本ドライバー

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