令和も平和で豊かな国に 近代日本が大きく変化する時代

門 博文

新しい元号「令和」の時代を迎えました。
新天皇皇后両陛下のもとこの国が平和でさらなる繁栄を築いていけるよう喜びと共に心より祈るところです。またこの度、ご退位なされました上皇上皇后両陛下におかれましては三十余年のご在位の間、常に私たち国民に寄り添い苦楽を共に受け止めてくださいました。わが国の象徴としてのお立場をお務めくださいましたことに衷心より敬意と感謝の意を表します。この後も新たなお立場で引き続きこの国の安寧をお祈りくださるとともに激務の在位期間を振り返りお二人で穏やかな日々をお過ごしになられますよう心からお祈り申し上げます。
さてこの改元の機会に私たちは改めてこれからのこの国の在り方を考えなければなりません。本年2月に執り行われました「御在位30年記念式典」で上皇陛下はご即位からを振り返られ「この平成の30年間、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちました」と述べられました。昭和20年から数えますと実に70余年もの間、おかげさまでこの国は戦争を体験せぬ平和な時代を送らせていただいおります。これからもこの平和を最も大切にしていかなければなりません。加えて陛下は「世界は気候変動の周期に入り、わが国も多くの自然災害に襲われ、また高齢化、少子化による人口構造の変化から過去に経験のない社会現象にも直面しました」と振り返られ合わせてこれからのこの国に対して「島国として比較的恵まれた形で独自の文化を育ててきたわが国も、今、グローバル化する世界の中で、さらに外に向かって開かれ、その中で叡智を持って自らの立場を確立し、誠意を持って他国との関係を構築していくことが求められているのではないかと思います」と続けられました。私はまさにこのお言葉にこれからの時代に日本が歩むべき指針が示されているのではないかと思います。まず自然災害に対してどう備えどう行動していくのか。そしてこれからの新しい時代は人口激減、グローバル化、国際化が急速に進んでいく時代です。今までの価値観に加え新しい視点で私たち国民一人一人がこのことを強く意識して行動していかなければなりません。
自然災害という点で本県においては3連動地震や南海トラフ巨大地震の発生が懸念されています。さまざまなデータや過去に発生した地震の記録などを参考に専門家は発生の可能性が極めて高くなっていると指摘しています。また昨年の記憶も残っておりますように近年、相次ぎ発生する風水害も心配されます。これら自然災害に備え私たちは早くから「国土強靭化」を唱え行動をしてまいりましたがこれからも引き続きかつ迅速に対策していかなければなりません。
そして人口激減とグローバル化です。少子化、高齢化が指摘されてしばらくの時間が経過しますがいよいよこれからは人口が減少していく、それもすさまじい勢いでこの変化が襲います。町には空き家が数多く散見されますが今後はこの数も増加の一途をたどるでしょう。また、所有者不明土地もすでに九州と同じ面積になったと巷間、伝えられています。既に発生したものへの対策、これからの発生を未然に防いでいく対策が喫緊の課題となっています。また労働人口の減少に伴い不足する働き手を海外に求めようということにもなりました。永らく閉ざされていた労働市場はその門戸を開けようとしています。外国人観光客の増加も伴って居ながらにして国際化が国内でどんどん進んでまいります。このように戦後高度経済成長によって築かれてきた近代日本の姿が今後、大きな変化を遂げる必要性に迫られています。
新天皇皇后両陛下のもと令和の時代も引き続き平和で豊かな日本であり続けられるようそれぞれの立場で取り組んでいかなければなりません。

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