梅雨の熱戦スタート 参院選和歌山は2候補

第25回参院選が4日、公示され、21日の投開票に向けて“梅雨の決戦”が幕を開けた。和歌山選挙区(改選数1)には5選を目指す自民現職の経済産業大臣、世耕弘成氏(56)=公明推薦=と、無所属新人の元和歌山弁護士会会長、藤井幹雄氏(58)=立憲民主・国民民主・社民推薦=の2陣営が立候補を届け出、予想通りの顔ぶれとなっている(午後3時現在)。消費税や年金、憲法改正などを争点に、安倍政権の評価が問われる。

今回の参院選は、消費税や憲法改正が主な争点と見られていたところ、老後資金に2000万円が必要とする金融庁の報告書により、年金制度の持続性について不安が広がり、年金問題が重要な争点に浮上した。与党に逆風との見方はあるが、野党側には追い風と楽観視する向きは見られない。
勝敗ラインは、政府・与党内でも、自公両党で改選議席(124議席)の過半数(63議席)と、非改選も含めた全体の過半数に見解が分かれている。野党5党派が候補を一本化した、和歌山を含む32の1人区の情勢が勝敗の鍵を握る。

与野党の一騎打ちの構図となった和歌山選挙区では、安倍内閣の主要閣僚であり、得票率全国トップが目標と公言する世耕候補に対し、立憲、国民、社民の3党が推薦し、共産も支援する藤井候補がどのように戦うかが注目される。

立候補の受け付けは県庁北別館2階で午前8時半から始まり、両候補とも届け出を済ませると、和歌山市内で出陣式を行い、有権者への第一声を上げた。
3日現在の県内の選挙人名簿登録者数は82万1858人(男38万4710人、女43万7148人)。本紙エリア内各市町は、和歌山市31万2383人、海南市4万4366人、紀の川市5万3590人、岩出市4万4461人、紀美野町8057人。

和歌山選挙区(届け出順)
※名鑑の見方 名前(敬称略)投票日現在の年齢、党派(現新別)=推薦(自は自由民主党、公は公明党、立は立憲民主党、国は国民民主党、社は社会民主党、丸数字は当選回数)。①現在の主な役職②主な経歴③最終学歴④住所

藤井 幹雄(58)無新=立・国・社推薦 ①弁護士②和歌山弁護士会会長③東京大法卒④かつらぎ町佐野

安倍政治にストップを

なぜ立候補を決意しなければならなかったのかを自問自答してきた。私が至った結論は、嘘、ごまかし、隠蔽(いんぺい)、臭いものにふたをする安倍政治をこれ以上続けさせていいのかということだった。
政治とは本来、弱きを助け強きをくじくものではなかったのか。今の政治は生活者から税金を取り、大金持ちに増税するのはばかげた政策だと言っている。本来の日本の美徳精神と逆行する政治に、ストップをかけなくてはならない。

7月をきちんと戦い抜かなくてはならないという思いは日々強くなっている。年金が2000万円足りないという問題と、金融庁の報告書への態度も同じだった。まともに議論しようとせず、選挙前だからごまかそうとしている。そんな国が美しいといえるのか。本当の意味での美しい国を取り戻すため、17日間頑張りたい。

 

世耕 弘成(56)自現④=公推薦 ①経済産業大臣②内閣官房副長官、近畿大理事長③早稲田大政経卒④新宮市新宮

未来志向の仕事づくり

経済や外交を安倍政権は立て直してきた。日本の政治の安定を続けるのか、再び混乱の時代に戻すのかが問われている選挙だ。

政治家がやらなければならないことは争うこと、人を批判することではない。県民、日本国民を豊かにし、生活を安心あるものにしていくために一生懸命、前を向き、汗をかかなければならない。

特に和歌山のような地方が元気になる政策を集中的に行っていく。地方にはいろいろな可能性がある。人手不足、人口が減っていく中で、ドローンを使った宅配もできる。高齢者の送り迎えや買い物代行に自動運転を使うと非常に面白いことになる。過疎、高齢化が進んでいる地方だからこそ、新しいビジネスをどんどん起こしていく。

皆さんの子どもや孫が和歌山に戻ってやってみようと思う未来志向の仕事づくりを、経産相として全力でやっていく。

 

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