火災・機械の鑑定向上へ 県警が指導官任命
卓越した専門的技能を活用し、警察の捜査力の高度化と専門化を図る「技能指導官」に、刑事部科学捜査研究所の宮本知昌(のりよし)主任研究員(42)が任命され、11日に任命式が和歌山県警本部長室で行われた。県警の技能指導官としては5人目で、火災・機械の鑑定分野では初めてとなった。
宮本主任研究員は火災、機械に関する鑑定に精通。火災や機械は警察署から科捜研への相談や照会で最も多く、早い対応が求められる分野で、火災は証拠が焼失する場合や、残った証拠が消火作業で壊れることもある。宮本主任研究員は20年以上、火災や機械に関する事故、複雑な交通事故などの調査、鑑定をしており、銃器の調査、車両ナンバーの読み取りなどの画像鑑定も行ってきた。過去3年で211件の現場で鑑定している。
任命式で宮本主任研究員に任命証が手渡された。宮本主任研究員は鑑定の仕事について「客観性に気を付けている。火災現場は燃えてしまって分からないと思っても、何とかして絶対証拠を見つけようと心掛けている」と話し、檜垣重臣本部長から任命書を受け取ると「重要な役目。これから頑張ろうという気持ちでいっぱい。専門知識を分かりやすく伝えることを心掛けていきたい」と決意を新たにした。
今後、宮本主任研究員は技能指導官として専門的知識と技能を生かし、火災現場での直接指導や学校、各警察署での指導を行っていく。
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