万葉薪能の舞台へ 市民ワークショップ始まる

10月13日に和歌山県和歌山市和歌浦南の片男波公園野外ステージで開かれる「第21回和歌の浦万葉薪能」に向け、1部の能楽ワークショップに出演する市民らの稽古が11日、市民会館でスタートした。ことしも大勢の子どもたちが参加し、扇子を手にきりりとした表情で臨んでいる。

ワークショップは、子どもたちに伝統文化を体験してもらい、能文化の裾野を広げようと、NPO法人和歌の浦万葉薪能の会(松本敬子代表)が2008年から開き、現在は市などと共催している。

30人を超える応募があり、この日は2歳から66歳まで23人が参加。全6回で、謡や仕舞の基本的な所作などを稽古し、その仕上げとして舞台で成果を発表する。

同市の観世流能楽師、小林慶三さん(87)が指導。継続して毎年参加する人も多く、大人は謡「羽衣」や「高砂」を、子どもたちは仕舞「玄象」や「竹生島」「老松」「鶴亀」など、年齢や習熟度に合わせた演目に挑む。

子どもたちは扇子を手に姿勢を正し、手本を示す小林さんと並び、見よう見まねで舞った。ドンドンと床を踏む足拍子、扇子を使った勇ましい所作なども稽古。小林さんは子どもたちが想像しやすいよう、それぞれの舞の情景を説明しながら指導した。

3年目の参加という楠見小学校4年生の尾白福さん(10)は「ことしはキレのある踊りを目標にしたい。去年と違う動きも多いので、頑張りたいです」と笑顔で話していた。

小林さん㊨と一緒に舞う女の子

小林さん㊨と一緒に舞う女の子

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