城下を彩る野の草花 文協茶道部がチャリティー

 和歌山文化協会茶道部(永岡一惠部長)主催のチャリティー花寄(はなよせ)茶会が1日、和歌山県和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれた。

 みやびな城下町を彩り、伝統文化に親しんでもらおうと、ことしで10回目。花寄とは、びょうぶに掛けられた花入れに、野の草花を生ける様子を楽しむ催し。全国でも珍しい取り組みだという。

 来場者はゆったりとお茶を味わった後、5枚のびょうぶが並んだ会場へ。約60の花入れに、会員が一席につき5、6点ずつ花器の雰囲気に合った花々を挿し入れるデモンストレーションを披露。指名を受けた来場者も花寄に参加した。

 花材は会員の持ち寄りで、庭で育てたものや、山で摘んだものなど。フジバカマやルリヤナギ、シュウカイドウなどの野の草花が凜とした雰囲気。少しずつびょうぶを彩り、訪れた人は「風情がありますね」などと見入っていた。

 収益は後日、日赤県支部に寄付する予定で、永岡部長は「皆さんのご協力で10年の節目を迎えることができました。この暑さで花がそろうか心配でしたが、生ける私たちも楽しく、皆さんにも喜んでもらえる会だと思います」と笑顔。来場した女性は「この時期にこれほどたくさんの種類の花が楽しめるなんて。趣があり、ずっと見ていたいです」と話していた。

凜とした雰囲気の草花がびょうぶを彩った

凜とした雰囲気の草花がびょうぶを彩った

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