意外に知らない隣国ロシア バレエやシーフードも魅力

門 博文

8月25日から28日の間、ロシアを訪れました。
ロシアといってもモスクワ方面ではなく極東ロシアのウラジオストクとユジノサハリンスクへの訪問でした。私は現在、自民党観光立国調査会事務局次長を務めております。その立場で今回は日本旅行業協会の菊間副会長、同僚の武部新議員(北海道)と共に日露観光ミッションの達成のため現地の要人と会談してまいりました。ロシアに対する印象は皆さま、それぞれお持ちかと思いますがわが国の隣国です。しかしながら隣国というと中国や韓国をまず思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。この違いは何かと思いますと訪問する日本人が少なく現在まで両国の交流が盛んでないことが大きな原因であることに気が付きます。年間3000万人を越える外国人が日本を訪れる時代になりました。その中でロシアからの訪日客はわずかに約10万人ということです。その逆も偶然ながら10万人ということだそうです。この合計20万人の交流人口を2023年までに倍増させ40万人に持っていくということが安倍総理とプーチン大統領の間で合意されています。まさに今回の訪問はその具体的な取り組みについて両国の旅行業界と政治、行政が一緒になって意見を交わそうというものでした。
ウラジオストクで合流した私たちは地方政府庁舎へコジャミャコ沿海地方知事を訪ね具体的な点について意見を交わしました。近々日本航空、全日空とも成田から定期便を就航させる計画で、その便を活用していくために両国民に向けた魅力ある商品づくりが必要であるという点で一致しました。「日本にいちばん近いロシア」であるこの街が日本人にとっての最寄りの交流の受け皿になるべきです。魅力の一つに世界3大バレエ団の一つとされるロシアバレエ団の「マリインスキーバレエ」の支部がこの街に置かれております。本部のサンクトペテルブルクに行かずして世界最高レベルのバレエを日本からわずか2時間半のところで鑑賞できるのです。9月4日からは「東方経済フォーラム」もこの地で開催されます。安倍総理の出席も予定されておりますのでテレビなどでこの街が報道される機会も多いと思います。画面を通して皆さまもぜひ、隣国ロシアに思いを馳せていただければと思います。
次に私たちは空路ユジノサハリンスクに向かいました。北海道のすぐ北側、かつて樺太と呼ばれていた地です。街のあちらこちらに日本時代の足跡が多数残されています。中でも「サハリン州郷土博物館」は1937年に「樺太庁博物館」として建てられた建物を大切に活用してくれていました。ここでも私たちはポホルコヴァ州観光局長を訪ね日露観光交流について意見交換をしました。局長からは日本からの訪問客増加を大いに期待しているとして特に空港ターミナルや観光地のトイレ整備などを精力的に進めているということでした。この街の魅力としては何と言っても豊富なシーフードです。市内の市場を訪ねましたがタラバガニ、毛ガニ、サーモンやイクラなどが溢れ最近では北海道では目にすることができなくなったサイズのものまで所狭しと陳列されていました。驚くことはその価格です。北海道が地元の武部議員も驚くほどで日本の価格の3分の1、中には5分の1ぐらいの物もあるということでした。この海の幸を楽しむためにだけでも訪れる価値は十分あると思いますがそれ以外にも壮大な自然や日本時代の歴史を楽しむことができます。
意外に知らない隣国ロシア。私も初めての訪問でしたが多くの魅力を感じることができました。極東ロシアは2泊3日程度の旅程でも楽しむことができると思います。両国の友好を高めていく草の根、市民レベルの交流が大切です。両国国民が平和な気持ちで交流することが一番です。これからも各国との友好を培っていくという観点で観光分野でもますます、がんばってまいります。

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