WAKAYAMA NEWS HARBOR
和歌山さんぽみちプロジェクト

梅でつながる茨城県

前号では、梅酒づくりに欠かせない氷砂糖の浸透圧について取り上げた。梅の生産量が全国1位で全体の61・6%(2017年)を占める和歌山県であるが、酒屋へ行けば県外の梅酒も並ぶ。
例えば茨城県。生産量は全国15位(全体の0・9%)であるが、梅の名所である偕楽園にちなみ、県の木に梅が指定されるなど梅に対する県民の思いが強いところ。徳川御三家の一つ「水戸」を県庁所在地に置く茨城県には「紀州」とのつながりがきっとあるはず。
茨城県は関東地方の北東部に位置する。人口は約287万人。44の市町村で構成され県庁所在地である水戸市が最も人口が多く約27万人。県の中央部に位置する。
水戸市の偕楽園は、後楽園(岡山市)、兼六園(金沢市)と並ぶ日本三名園の一つとされ、国の史跡・名勝に指定。園内には100種3000本の梅が植えられ、花の季節には大勢の観光客が訪れる。
県北部の日立市やひたちなか市、県東部の鹿島市や神栖市では工業化が進み、県南部ではJR常総線の利便性向上、つくばエクスプレスの開通で都心とのアクセスに優れ、自然が残る東京のベッドタウンとして人気のエリア。県西部は関東平野の中央部にあたり農業が盛ん。太平洋に面する太平洋側気候で、夏季は多雨多湿、冬季は少雨乾燥と、気候は和歌山県と似たものがある。
28日から「いきいき茨城ゆめ国体・大会」が開催されることから、県外から大会関係者が現地に入るなど活気にあふれている。国体・大会の報道で注目される茨城県。紀州・和歌山と梅でつながる茨城県を紹介していきたい。
(次田尚弘/水戸市)