和菓子文化と城下町 老舗店代表が意見交換

 和菓子から地方都市再生を考えるフォーラム「城下町と和菓子文化とまちづくり そして未来につなぐもの」が19日和歌山県和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で開かれた。

 紀州の和菓子と文化を考える会(鈴木裕範代表)が主催し、初開催。四つの和菓子店の代表が「和菓子文化は城下町再生に貢献できるか」をテーマにトークセッションした。同市から㈱総本家駿河屋の岡本良太社長、彦根市から㈲いと重菓舗の藤田武史代表、伊賀市から㈱桔梗屋織居の中村伊英社長、大和郡山市から㈱本家菊屋の菊岡洋之社長が参加した。

 参加者は店を構える城下町や和菓子の今についてそれぞれ意見を出した。岡本社長は現在店を構える駿河町について「かつては問屋街で、当時から営業していた店舗が今も残っているが、やはり今は寂しくなった。京都の伏見は城下町っぽさはなくなったが、今も歴史が感じられる」と城下町の現況を語り、菊岡社長は「南蛮貿易の時代には砂糖は輸入でしか手に入らない貴重品だった。時代劇で悪代官に商人が高級品だったお菓子を持っていくように、お菓子は身分を超えたコミュニケーションツールだった。お菓子の役割は今も変わっていない」と和菓子が地域再生に与える影響を述べた。

 鈴木代表の講演「城下町と和菓子文化とまちづくり」も行われ、金沢や津軽などの城下町の文化産業や景観の変遷を語った。

和菓子店の代表が城下町再生を語った

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