海南駅前に活気を Uターン中谷さん創業

JR海南駅前に、和歌山県産のブランド牛肉「紀州和華牛」を使ったハンバーガーとカレーなどを提供するカフェ「ミラコロ」(海南市名高、中谷祐磨社長)が誕生して約3カ月。地元出身の中谷社長(36)が「駅前を華やかにしたい」と、明るく開放的な店構えで始めた。向かいの医療施設や近隣の商店街の利用者らの間で、人気が高まっている。

中谷社長がカフェの創業を思い立ったのは昨年の冬ごろ。大学時代を石川県、勤務生活を東京で送った後にUターンし、薬剤師の資格を生かして運営している薬局の経営が安定したことで、かねてからの願いの実現に踏み切った。

約5年にわたる勤務時代、数字偏重で仕事の成果が表されることがつらく、「数字では測れないやりがいが欲しい」と感じるようになった。また、飲食店を経営すると長年のファンであるロックバンド・ラルクアンシエルのhyde(ハイド)さんに会うチャンスが生まれるかもしれないとの思いがあった。

和歌山市内の専門店で味わったカプチーノに「毎日飲みたい。“本物の味”を提供する店づくりをしたい」と決意を強くし、海南市内のピザ専門店などを訪れては厨房の設計についても質問を重ねた。

「気軽に入れ、何度も訪れたくなるような店」を目指す中谷社長は、メニューの種類を多くそろえようと、厨房は大きな作業台が中心にあり作業効率の良いアイランド型キッチンに、出店場所は集客しやすいと思われる海南医療センターの正面向かいに決定した。

店舗の物件は通り掛かりに直感で、看板メニューはカプチーノの他、自身の好物や友人の提案が決め手。感覚的な手応えと周囲のアドバイスを参考にした店づくりは料理の素材選びにも通じ、設計士や知人の紹介で、カレーとハンバーグに「紀州和華牛」を、フライドポテトには和歌山市産のサツマイモ「水軒金時」を使用している。

「料理がおいしいと好評です」とほほ笑む中谷社長は定食の開発も進めており、観光客と住民の両方から親しまれる店にしていきたいと考えている。

単品の価格は全て税込みで牛カレー1300円、紀州うめどりカレー1000円、牛ハンバーガー900円、フィッシュバーガー700円。

開店時間は午前8時~午後5時。日・祝日は休み。問い合わせは同店(℡073・482・2233)。

「観光客と住民に愛される店を」と中谷社長

「観光客と住民に愛される店を」と中谷社長

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧