東北に有田みかんを 県BBS連盟が資金募る

 東日本大震災の被災地に、有田みかんを届けようと、青少年の非行防止などに取り組むボランティア団体の県BBS連盟は、インターネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)を実施している。20日まで。

 同連盟の有志らが、2011年に宮城県石巻市にストーブを届けたのをきっかけに交流がスタート。翌年からは同市に有田地方のミカンを届け、被災地の子どもたちや地域の人々と体を動かす「みかん狩り運動会」を開催。ミカンを運ぶリレーや徒競走、制限時間内にミカンの皮を長くむく競技などに、幼い子どもから高齢者まで地元の約70人が参加し、恒例の会になっているという。

 訪問先は石巻を主に岩手県陸前高田市、福島県など、東北各地に広がった。届けるミカンの量も当初10箱だったが、今では100箱に。和歌山にも現地からの学びを伝えようと、和歌山市の片男波に津波の注意を促す看板を設置するなど、結び付きは年末の交流のみにとどまらない。

 しかし、活動資金としていた補助金が年々減り、訪問の存続が困難に。特にことしはミカンの不作で価格が高騰しており、確保するのが難しいという。18万円を目標金額に、今回のクラウドファンディングは、ミカン約1㌧分の購入費と輸送費用に充て、年末に有志5人で東北に向かう。

 時間の経過とともに被災地への関心が薄れつつある中、少しでも東北に心を寄せてもらおうと、今回初めてCFでの呼び掛けを決めた。

 高垣晴夫会長(57)は「待ってくれている人たちがいる。子どもたちとの笑顔の交流が続けられるよう、ご支援をお願いします」と話している。

 寄付は「キャンプファイヤー」専用ページから。「石巻 みかん運動会」で検索。

和歌山から届けられたミカンに笑顔の子どもたち(県BBS連盟提供)

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