5万本に感謝込め 加太の淡嶋神社で針祭り

古い針を供養して裁縫の上達を祈願する「針祭り」が8日、和歌山県和歌山市加太の淡嶋神社(前田智子宮司)で行われた。

同神社の祭神である少彦名命(すくなひこなのみこと)は裁縫の技術を人に授けたとされ、神からの授かり物の針を返して針をねぎらい、裁縫上達を願う祭り。

全国から寄せられた縫い針やミシン針など約5万本の針が本殿に並び、前田宮司が針をねぎらい裁縫の上達を祈る祝詞を奏上。4人のみこが針を箸で取り出し、境内の針塚に運んで穴に納め、清めの塩をかけた。

毎年針を納めている県和裁協会の仲香代子さん(69)は「納める針も昔よりかなり減りましたが、最近は母親の振り袖を直して着る新成人の方も多く、やっぱり針がないと仕事ができませんね。ねぎらいの気持ちでお参りしています」と話していた。

瓶から針を取り出すみこ

瓶から針を取り出すみこ

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