日本製鉄に見直し要望 高炉休止で尾花市長

日本製鉄が和歌山製鉄所(和歌山県和歌山市)の第1高炉を2022年9月までに休止すると発表したことを受け、尾花正啓市長は10日、同社の本社(東京都)を訪問し、休止を再考するよう要望した。同社からは困難との回答を受けたが、尾花市長は「粘り強く見直しを求めていく」としている。

尾花市長が12日、市役所での記者会見で明らかにした。

同社が休止を決めた要因は、鉄鋼需要の減退、価格低迷と原燃料価格の高止まり。尾花市長は、休止の見直しと、地域経済や市民生活に与える影響が最小限となるよう配慮を求めた。見直しは困難との同社の見解については「仕方がないとは思っていない。22年までに世界の経済情勢が変化する可能性もある」として、引き続き要望していく考えを示した。

10日は同社訪問の他、県関係の与野党6人の国会議員と経済産業省に対して支援を要望した。

市は、和歌山製鉄所の関連会社へのヒアリングを行い、予想される影響の把握を進めている。現時点では、高炉の休止により減産される普通鋼スラブ(鋼片)に関わる企業は少ないとしている。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧