女性の幸せを願って 淡嶋神社で雛流し神事

和歌山県和歌山市加太の淡嶋神社で3日、桃の節句恒例の伝統行事「雛(ひな)流し」が行われた。納められたひな人形は小舟に積まれ、参拝者が見守る中、海岸から放たれた。

同神社の祭神・少彦名命(すくなひこなのみこと)と息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)は「おびな」「めびな」の始まりとされている。1年間で全国から同神社に奉納されたひな人形は約5万体。本殿にはそのうちの約5000体が並べられた。

「雛納式」ではみこが形代とひな人形450体を舟に積み、災いや厄を人形に託して無病息災を願い、人形への感謝と神様へのお返しを込めた。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、女性が人形を積んだ舟を担いで近くの海まで運ぶ「雛舟渡御」は実施しなかった。

「ひな流し祭」では舟を海に流し、あわ保育園の女児が歌う「ひな祭りの歌」とともに、参加者はひな人形を見送った。

泉佐野市から来た富田統久さん(42)は「初めて来たが見たことのないひな祭りを見ることができた。コロナウイルスウイルスを吹き飛ばすくらい、気持ちがこもった神事だった」と満足そうだった。

ひな人形を舟に積むみこ

ひな人形を舟に積むみこ

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