外出したいけれど 新型コロナ警戒・自粛に戸惑い

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、各種イベントの中止が相次ぐ中、小さな子どもを抱える家庭では、「イベントがなくなるとお出掛けする所がない。でも感染は怖い」と困惑の声が上がる。一方で、子どもたちのために予定通り催しを行う団体もあり、主催側も対応に苦慮している。

小学3年生と幼稚園児の子どもがいる和歌山県和歌山市の女性会社員は一家全員での外出を控えているといい、「外出先でウイルスに感染したり、感染した後に外出したりして誰かにうつしたら大変」と漏らす。例年は3月下旬から4月初めごろに高槻市にある夫の実家を家族全員で訪れるが、「今の状況だとゴールデンウィークまで先に延ばすかもしれない。子どもたちは祖父母が大好きなので残念がっています」と話す。

政府の大規模なイベント開催自粛の呼び掛けを受け、県内でもさまざまな催しが中止になっている。和歌山市の子育て支援グループ・冒険あそび倉庫(金川佳史会長)は週末を中心に、工作や調理などの体験イベントを開催しているが、金川会長によると、参加希望者は減っており、7日に布施屋の河南コミュニティセンターで開催予定だった工作教室は中止に。15日に市小路の河北コミュニティセンターである体験イベントも中止の方向で検討しているという。

22日に直川の北コミュニティセンターで開催予定のクッキング教室には多くの申し込みがあり、開催を予定。金川会長は「このような状況で、こちらからぜひ来てくださいとは言えないが、保護者の方からイベントが中止になったので行き場がない、ぜひ行きたいとの声が寄せられている」と話している。

岡公園で遊ぶ子どもたち(3月9日午後1時半ごろ)

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