心友よ、また会おう 貴志中で卒業証書授与

和歌山県和歌山市梅原の貴志中学校(髙木敏博校長)で12日、卒業証書の授与が行われた。新型コロナウイルスの感染予防策として在校生や保護者らは参加せず、各教室で学校生活の様子をまとめた映像などを振り返り、227人が通い慣れた学びやに別れを告げた。

市教育委員会によると、市内の中学校は2月28日の休校措置で本来3月9日に予定されていた卒業式が中止になり、卒業証書を家庭訪問で手渡しするなど各校で対応。12、13、16日のいずれかで、各学校独自で卒業証書の授与が行われる。

この日、3年5組の教室では田中裕美教諭(48)が卒業生に「新型コロナウイルスで大変な思いをしたね。この経験を胸に、立派な大人になって5年後の成人式で会おう!」と、はなむけの言葉を贈った。

クラス通信「心友~最終号」を配布。卒業生へのメッセージを黒板に書くなどし、温かい雰囲気で卒業生を送り出した。

また同校の各教室では、卒業式の中止を受け急きょ、阪本快教諭(30)が10日間で制作した、3年間をまとめたDVD映像が紹介された。

4月からサッカー名門の興國高校(大阪市)に進学する森勇聖君(15)は「卒業式の中止が決まったとき、僕らは引き離された気持ちになり心がついていけなかった」と振り返った。教室には、合唱コンクールで全員で歌ったOfficial髭男dismの思い出の曲「宿命」が流れ、「僕たちはコロナによる卒業式中止という宿命に負けない。プロのサッカー選手になって同級生を試合に招待したい。成人式で、みんなとまた会える日を楽しみにしています」と話した。

 

証書を受け取る卒業生

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