47都道府県の大会に出場 水泳の下津有一さん
和歌山県海南市日方の下津有一さん(75)がこのほど、全国47都道府県の水泳大会への出場を果たした。中学生で水泳を始めてから、およそ60年越しの達成。生き生きと泳ぎを楽しむ下津さんは「機会に恵まれ、これほど多くの大会に出られて幸せ。水泳は自分にとっての生きがいです」と笑顔で話している。
水泳学校の指導をしていた父の影響で幼い頃から泳ぎに親しみ、中学生の頃、近畿大会に出場したのが出発点となった。高校時代はインターハイに出場。勤め先の住友金属工業(現日本製鉄)でも水泳部に所属し、実業団の大会に50回出場した。国体やマスターズなど、国内での水泳大会出場は529回を数え、地元の和歌山だけで253回の出場経験がある。
種目は主に個人メドレーとバタフライ。定年後も水泳を続けるうち、全国で出場していない県が数県あることに気付き「何とか達成したい」と思うようになったという。
全国制覇達成となったのは、2月末の徳島県マスターズ春季大会。75歳区分で100㍍個人メドレー、50㍍バタフライの2種目でともに大会新記録で優勝を果たし、喜びも倍増だった。
これまで日本マスターズ水泳選手権に29回出場し、優勝7回を誇る。世界マスターズにも4回出場。数々の大会を経験してきたが、中でも、トップレベルのスイマーがしのぎを削る実業団の大会で、50歳で初めて賞状を手にした時は「やっと一枚もらえた」との思いが強く、感動は今も鮮明という。
定年後は訪問先での観光も楽しみながら、実業団の頃とは違った楽しみ方ができるように。水泳を通じて全国に仲間ができたことも大きな財産になった。
「10歳ほど年上で、水泳大会に約1200回出ているという東京の大先輩でも、3県ほど行けていないと言っていた。全都道府県での大会出場は僕が初めてかもしれません」と話す。
マスターズへの出場は5歳ごとに年齢区分があり、区分が変わって初めての出場は記録更新を見据え、特に力が入る。昨年は、9月に福岡で行われた日本マスターズの200㍍個人メドレーで1位。12月の香川県マスターズ大会では50㍍バタフライ、100㍍個人メドレーの両種目で大会新を出した。
週に3度、和歌山市のパルポート太田に通い、一日約1500㍍を泳ぎ込む日々(緊急事態宣言発令に伴う休業以前)。現在は福岡で開催される世界マスターズ(来年夏を予定していたが、東京2020大会開催延期に伴い日程変更を検討中)への出場が目標といい「好きだから長く続けることができた。十分にやり切った感はあるけれど、もうちょっとやりたいね」と話している。
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