「紀州の侍」第2集 あがらの和歌山が発刊

文化の力で和歌山のまちおこしに取り組む「紀州文化の会」(大江寛代表)が毎年出版している「あがらの和歌山」シリーズの14冊目『紀州の侍 第二集』が発刊された。3年にわたり各界で活躍する和歌山ゆかりの男性を取り上げる企画の2年目で、新たに100人を紹介している。

同会は2004年の発足から16年を迎え、会員は会社役員ら8人。「ええとこあるで和歌山」を合言葉に、和歌山のファンを増やそうと、地元の魅力を紹介する出版活動などを続け、制作した書籍は今回で16冊となる。

あがらの和歌山シリーズではこれまで、和歌山の歴史、文化芸術、方言、地名、屋号など幅広いテーマを扱い、4年前から今の和歌山にどんな人が住んでいて、どんなことをしているのかを紹介する企画を開始。17、18年には『紀州の女性』を2年続けて出版し、計402人の女性を紹介した。

19年からは男性の活動を取り上げる『紀州の侍』の出版を始め、今回が2冊目となる。

第一集に続き60歳までを対象とし、100人が登場。サッカー元日本代表の駒野友一さん、オリンピックにそろって出場した体操の田中三きょうだいの和仁さん、佑典さん、総本家駿河屋代表取締役の岡本良太さん、刀鍛冶の濱川貞純さん、ジェトロ(日本貿易振興機構)和歌山所長の柴田哲男さんをはじめ、スポーツ、経済、伝統文化など多彩な分野の人が集まっている。

県外から和歌山に移り住み、地域おこし協力隊として活動する3人の人物像も紹介している。

100人のうち、平成生まれは11人、昭和生まれは30年代が18人、40年代が32人、50年代が12人など。地域別では、和歌山市内が43人、岩出から橋本地域が12名、中紀が18人、紀南が13人、県外で活動する人が14人となっている。

当初は3月7日に出版記念パーティーと同時に発売予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期となり、パーティーの開催はめどが立たない状況だが、まずは本を県民に届けようと、4月17日に発刊した。

大江代表(71)は「紀州の女性402人と男性200人を取材し、新しい世界が開けた気がする。私たちが知らない業界や地域で頑張っておられる方々とお会いできただけでもありがたく、プライベートな事柄についての執筆の協力をいただいた。皆さんの和歌山愛を感じた。『和歌山も捨てたもんじゃない』という思いになります」と話している。

県内主要書店で取り扱っている。問い合わせは大江代表(℡090・1222・6495)。

紀州文化の会の皆さん

紀州文化の会の皆さん

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