介護施設でクラスター 女性看護師も感染判明

和歌山県は26日までに、新たに6人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。

25日に発表されたのは、橋本保健所管内在住の男女5人。5人のうち80代男性と100歳以上の女性はすでに職員や利用者の感染が確認されている介護施設「デイサービスセンターさくら苑」(橋本市高野口町)の利用者。22日に感染が発表された男性職員の濃厚接触者としてウイルス検査を受けたところ24日夜に陽性が判明した。2人とも医療機関に入院中で男性は病状が安定しており、女性は無症状という。

この他、60代の公務員男性、50代の会社員女性、90代の女性の感染も発表。3人は24日に感染が発表された90代女性の濃厚接触者としてウイルス検査を受け25日に陽性が判明した。60代男性と50代女性は夫婦でともに病状は安定しており、90代女性は無症状。男性の勤務先は県外で18日から仕事を休んでいたという。

25日の会見で、仁坂吉伸知事は「悪い予感が的中しクラスター(感染者集団)が発生した。こういうサービスをしているところは特に注意してほしい」と呼び掛けた。

また、26日には和歌山市在住の50代女性の新型コロナウイルス感染を発表。女性は市内の診療所に勤務する看護師で、現在は医療機関に入院し、状態は安定しているという。

県によると、女性は18日の夕方に発熱と全身の倦怠感があったが、19日に下がったため20日から勤務。しかし23日から再び発熱し、せきとたんが出たため休みを取り、24日に勤務先の診療所で受診し検体を採取。26日に陽性が判明した。

県は同居する家族と勤務先、医療関係の会議で会った人物と別居する家族の検査を進めており、同居家族の1人に発熱の症状があるという。診療所は26日から自主休業している。

また、クラスターが発生した橋本市の介護施設については感染した職員の同僚が陰性だったが、今後は4月に入ってからの施設利用者らを検査する予定。かつらぎ町の県立医科大学紀北分院についても病院スタッフは全員陰性だった。患者にも現在症状が出ている人はおらず、できるだけ個室になるように対応を進めている。

県内の感染者は累計58人。うち28人が退院し、17人が社会復帰している。

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