3言語でコロナ啓発 県が外国人向けに翻訳

新型コロナウイルス感染症に関する注意事項や自粛要請の内容を、和歌山県内在住の外国人にも分かりやすく伝えるため、県は国際課ホームページで啓発の文書などを英語、中国語に翻訳したものを公表している。

同課によると、県内在住の外国人は2019年6月末現在で6868人。県からは感染拡大防止のため重要な情報を詳しく発信していることに加え、密閉・密集・密接の「3密」を避けることや、県外から帰省した人などに登録を呼び掛けている「帰国者・帰省者・転勤者連絡ダイヤル」の設置をはじめ、日常会話では使わない用語や説明が多く、正しい情報を知ってもらうため、翻訳している。

翻訳を担当しているのは同課の国際交流員の3人で、英語が森恵美さんと大下優子さん、中国語が黄家玉さん。

中国語の場合、例えば外出の「自粛」ではあいまいに受け取られる恐れがあるため、「外出しない」と強い表現にするなどの工夫をしており、黄さんは「文書の内容を守ってもらうことが大事なので、分かりやすく伝わるように訳している」と話す。

ホームページでは日・英・中の3言語の文書を並べて掲載しており、岡澤利彦課長は「外国人従業員がいる事業所などでは、日本語と見比べながら説明や確認をしてもらうこともできる」と活用を呼び掛けている。

県が新型コロナ関連で設置している相談電話では、英語や中国語で話をしたいことを申し出ると、対応してもらえる。

また、県国際交流センター(和歌山市手平、和歌山ビッグ愛8階)では、外国人からの生活相談などに4言語で対応している。要予約。

対応時間は、英語と中国語が月火木金土日曜の午前10時~午後5時、フィリピノ語が月木土曜の午前10時~午後4時、ベトナム語が木曜の午前10時~午後4時となっている。予約、問い合わせは同センター(℡073・435・5240)。

3言語で公表している啓発文書を手にする黄さん