美術館など8日再開 緊急宣言延長で県

和歌山県内では1日から6日連続で新型コロナウイルスの新規感染者は確認されていない。県は、政府が6日を期限としていた緊急事態宣言を31日まで延長すると正式に決定したことを受け、4日夜に県庁で新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、県の対応を協議。緊急事態措置を継続する一方、県外客の利用が少ないとして美術館や博物館などを休業要請の対象から外すことを決定した。その他の対象施設については15日まで要請を継続し、以降は状況を見て判断する。

仁坂吉伸知事は、会議の冒頭で県内の感染状況に言及。「ぱらぱらと感染者は出るが、保健当局の努力により抑え込みに成功している。退院者も続々と出てきつつあり、しばらくの間は(感染者を)病院に収容できない状況が起こる心配はない」と述べた。

緊急事態措置を継続する理由として、和歌山が「特定警戒都道府県」に含まれている大阪府や兵庫県などから近距離にあることを挙げ、「和歌山は京阪神、特に大阪との関係が密接。大阪の感染状況を考えると(解除は)なかなか難しい」「県外からの影響をどうやって断ち切るか考えないといけない。今(解除を)してしまったら和歌山もとんでもない状況になる可能性がある」と強調した。

休業要請の対象施設のうち、博物館や美術館などについて、仁坂知事は「(密閉・密接・密集の)3密でもなく県外からほとんど人が来ていない所もある」と述べ、8日から再開することを決めた。海南市の県立自然博物館や岩出市の県植物公園緑花センターについては要請を継続する。角谷博史県農林水産部長は同センターについて「5月は例年かなりの人が見えられ3割くらいが大阪など県外の人。かなりの3密になる可能性がある」と理由を説明した。遊技施設などその他の対象施設に対しては要請を継続する。

仁坂知事は会議終了後記者会見し、緊急事態措置について「和歌山は京阪神に囲まれている。県境を越えた向こう側の状況を見たら大変。一部は微修正するが、基本的には措置を継続する」と述べ、理解を求めた。

 

緊急事態措置の延長を説明する仁坂知事

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