髪も心も軽やか 屋外でチャリティー美容室
美容師用はさみを製造する㈲菊井鋏製作所(和歌山県和歌山市、菊井健一代表取締役)と市内の美容室4店が8日、同市の和歌山大学前駅でチャリティーイベント「あおぞら美容室」を開いた。
新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛で、多くの美容室で客足が遠のくなど影響が出た。同社では、はさみの無料修理などを行ってきたが、緊急事態宣言解除後に示された「新しい生活様式」を踏まえてできることを考え、美容室に行くのが不安な人に向け、感染の不安がなく新しい日常に踏み出してもらいたいと無償で実施した。
美容室は駅に隣接するライブハウス前のアーケード通りにオープン。訪れた人には検温と手指消毒を行い、器具を洗えるスペースも確保。切った髪が散らないように、地面にはビニールを敷いた。午前中から小さな子どもを連れた母親ら20人以上が訪れ、美容師とスタイリングの相談をしながら髪を切ってもらっていた。
久しぶりに髪を切ったという同市の吉本優明さん(9)は「去年の夏から伸ばしていたので、髪が軽くなった。すっきりしてうれしい」とにっこり。菊井代表(32)は「小さな子どもも多く、ここが美容室デビューの場にもなればいいかなと思う。自粛でできないことより、できることを考えていきたい」と話していた。
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