5館連携で語る ウェブシンポの映像公開

和歌山県和歌山市吹上の県立近代美術館は、28日まで開催中の企画展「もようづくし」の関連イベントとして、県立博物館施設3館、市立博物館と連携したウェブシンポジウム「もようがたり」の動画を、23日ごろに公開する。各館の専門家による発表と討論を通じ、身の回りにある模様について考える。

企画展「もようづくし」は県立近代美術館の美術作品に加え、県立紀伊風土記の丘、県立博物館、市立博物館、県立自然博物館の協力により、ジャンルを超えて幅広く模様(文様)の世界を紹介。

展示されている考古資料や仏教絵画、老舗和菓子店の菓子木型、魚類図譜などは、目を楽しませてくれるだけでなく、歴史的・社会的背景や、人間を含め生物の在り方をも、時にものがたる。さらに、近現代の美術作品と見比べることで、新たな美術鑑賞や美術表現のヒントにもなり得る。

新型コロナウイルス感染症の影響で、館内での関連イベントは中止となったが、各施設に足を運びにくい人も文化や自然に親しめる機会になればと、ウェブ上でのシンポジウムの実施を決めた。

出席者と発言テーマは、萩野谷正宏さん(紀伊風土記の丘主査学芸員)「縄文・弥生時代の土器と文様」▽大河内智之さん(県立博物館主任学芸員)「仏を荘厳する金色の模様」▽近藤壮さん(共立女子大学文芸学部准教授・前市立博物館館長)「駿河屋の菓子木型に見る模様」▽揖善継さん(県立自然博物館主査学芸員)「魚の体表に見る模様」▽藤本真名美(県立近代美術館学芸員)「近現代の美術と模様」―となっている。

県立近代美術館の公式ユーチューブチャンネル(https://bit.ly/momaw20200623)で公開する。