マスクで母校に恩返し 和工卒業生の児島さん

新型コロナウイルスの感染防止に役立ててもらおうと、和歌山県立和歌山工業高校(和歌山市西浜)卒業生で、市内でバーを経営する児島湧輝也(ゆきや)さん(24)が、同校にマスク5000枚を寄贈した。

同校で予備のマスクが少ない状況を知った児島さんは、やや高額だったが「母校に恩返しがしたい」と、中国との業者と取引する知り合いからマスクを購入した。

児島さんは2013年度の産業デザイン科の卒業生で、現在は同市雑賀町でバーを経営している。新型コロナの影響で4月4日から5月末まで営業を自粛し、売り上げは90%落ち込んだという。

児島さんは「売り上げが減っても笑顔でいる自分がいます。和工プライドや、校訓『質実剛健』のもと、素直に誠実にたくましく生きる力を持つことで道が開けると信じています。コロナは(自分が所属していた)剣道部の練習の厳しさに比べたら何ということはありません」と笑顔。

当時の担任教諭から児島さんのことを聞いたという西村文宏校長は「人当たりが良くたくさんの人に愛され、かわいがられ、店も繁盛していたと聞きます。母校のことを気に掛けてもらってうれしい。大切に使わせてもらいます」と話した。

西村校長㊧にマスクを手渡す児島さん

西村校長㊧にマスクを手渡す児島さん

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