コロナ禍で変わる社会生活 健康で幸せな制度設計目指す

世耕 弘成

長かった梅雨もようやく明け、夏本番、和歌山の透明な海や緑深い山々が恋しい季節です。今年は春の休校の影響で、県内の学校も夏休みが短縮されているようですが、濃く充実した夏休みを過ごし、子供たちの笑顔が少しでも多くなるよう期待しています。
新型コロナウイルスとの闘いは、まだまだ続いています。
東京や大阪などに限らず、全国各地で新たな感染確認が相次ぎ、警戒が必要な状況です。しかしながら、第1波を乗り切っていく中で、いろいろな知見が集積できています。発生確率が高いといわれている特定の業種に関しては、申し訳ないですが営業を控えていただき、病院や高齢者施設などをしっかり守りつつ、その他の分野では感染対策を十分に取った上でできる限り社会経済活動を維持することで、前回のような「全面的『自粛』」を行う必要はないのではないかと私自身は考えています。
コロナ禍を経験し、国民の皆さんの社会生活への認識自体が変わり、社会のデジタル化が大きく進んでいます。自宅で仕事を行うテレワーク、学校や塾のオンライン授業、病院や診療所のオンライン診療などのためにパソコンやWi-Fi等、自宅のIT環境整備が急ピッチで進められ、また、インターネットを利用した通信販売やキャッシュレス決済を利用する方が大幅に増加しました。そして、今後は特に「都市化の終焉」が進行していくことが考えられます。テレワークで大抵のことができるということが確認されたため、働き方が多様化し、さまざまなリスクのある過密な「都市」で暮らすよりも、物価も安く生活レベルが高い「地方」での生活を希望する人が増えていくでしょう。
和歌山・白浜町では「Work(ワーク・仕事)」と「Vacation(バケーション・休暇)」を組み合わせた「Workation(ワーケーション)」を進めています。白浜の絶景や温泉を楽しみながらテレワークを行い、必要があれば、南紀白浜空港から約1時間で東京に移動することもできます。また、近年はICT企業誘致を進め、多くの企業のサテライトオフィスも開設されました。
和歌山県はワーケーションを「価値創造ツール」と位置づけ、県外からの訪問者と地域側の交流を通じてそれぞれが価値を見つけ出し、地域課題の解決や新しいビジネス、雇用の創出を後押ししています。全国に先駆けてワーケーションを行っている和歌山の例を参考に、国内各地への導入も積極的にPRしていきたいと思います。
現在、国会は閉会中ですが、オンライン会議システムなどを利用して、党内の意見交換や他党幹部とのコミュニケーションを進めています。また、以前より政策の提言などをまとめ、その実現に向け政府に対して働きかけている、参議院自民党の「不安に寄り添う政治のあり方勉強会」や衆参議員でつくる「明るい社会保障改革推進議員連盟」の議論を引き続き主導し、コロナ後の社会で個々人が健康で幸せにいられるような制度設計を目指して活動しています。そして、こういった活動を「オンライン国政報告会」の形で地元和歌山の皆さんにお伝えする努力も行っています。
今年は例年とは大きく変わった夏を迎えます。
閉会中のこの期間、本来ならば和歌山に帰って県民の皆さんとお話する機会を多く設けられる時ですが、コロナ下で都外への移動が行いづらい状況にあり、大変口惜しく思います。
繰り返しになりますが、ご自身や多くの方の命を守るため、感染対策など引き続きのご協力をお願いいたします。新しい生活様式を実施しつつ、心も体もリフレッシュして楽しくお過ごしください。

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