ダイナミック食品破産へ 県内初コロナ関連

調味料製造メーカーのダイナミック食品(和歌山県和歌山市永穂、中秀彦代表)が自己破産申請の準備に入ったことが12日、分かった。県内では初めての新型コロナウイルス関連倒産となり、負債額は約1500万円。

帝国データバンクによると、同社は1965年創業、73年に法人改組。「ダイナミックたれ」「紀州ぽん酢」などのブランド製品を主力に、県内で高い知名度を誇り、97年9月期には年間の売上高約1億1200万円を計上していた。

しかし、その後は得意先の廃業や大手同業他社との競争激化などから売り上げは減少傾向となり、2019年9月期には年間売上高約3000万円まで落ち込んでいた。

その間、収益性も低下し、赤字計上も散発したことから資金繰りが悪化。積極的な展示会への参加で新規顧客の開拓を図り、人件費などの経費削減を進めるなど業績改善に努めたが功を奏さず、新型コロナの影響で売り上げ全体の4割を占めていた飲食店向けの業務用販売が大きく落ち込み、事業継続を断念した。

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