感染者の中傷やめて 16日ぶり新規陽性なし

和歌山県は22日、田辺保健所管内の20代自営業男性と和歌山市内の20代会社員男性の2人が、新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。いずれも症状は安定している。23日は新規感染者が16日ぶりに確認されず、県内の感染者は累計225人、入院中の患者は36人となった。

20代自営業男性は、クラスター(感染者集団)が発生した田辺市内のダイニングバーの利用客。すでに感染が確認されている友人と店を訪れ、飲食やカラオケはしなかったが、30分ほどマスクを着けずに会話をした。

20代会社員男性は、18日から発熱や咽頭痛などを発症。8~15日に大阪市内の実家に帰り、友人6人と映画鑑賞などをしていた。

21日に職員と入所者の感染が発表された上富田町の医療福祉施設ついては、23日午後1時時点で対象197人中195人の検査が終わり、新たな陽性者は出ていない。

記者会見で県福祉保健部の野㞍孝子技監は、SNSなどインターネット上で、発表された感染者を特定し、誹謗(ひぼう)中傷や個人情報を拡散するなどの人権侵害に当たる悪質な行為が見受けられるとし、「新型コロナは誰もが感染する可能性があることを理解し、不確かな情報に惑わされることなく、人権に配慮した冷静な判断を心掛けてほしい」と呼び掛けた。

感染者への中傷に警鐘を鳴らした野㞍技監

感染者への中傷に警鐘を鳴らした野㞍技監

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧