少人数学級の実現へ 署名すすめる会が発足

学校で少人数学級の設置を求める「『少人数学級を求める署名』をすすめる会」が発足し、8月28日に和歌山県和歌山市九番丁の市教育会館で発足式が行われた。

市教職員組合によると、6月の分散登校の期間中、通常の半分の人数となった学校現場からは生徒間の距離がとれるようになっただけでなく、「不登校だった子どもが登校した」「困っている子どもへの対応が早くなり、授業がスムーズに進んだ」などの反応があったという。毎年少人数学級の実現は求めていたが、今回少人数の効果を実感したため活動を活発化。全国的な署名はインターネットから始まったが、紙の方が拡散しやすいという声があり、会を発足した。

代表呼び掛け人の1人で、和歌山大学教育学部の越野章史准教授があいさつし「一斉休校で、学校が子どもたちの保育する機能、日中見ていてくれる場所としての大事さが明らかになった。安心して過ごせる場として、ゆとりある人数で一定数の子どもに目をかけてくれる人が付いている体制が必要になるのでは。学校の在り方を見直すために改めて声を上げていくのは大事」と少人数教育の必要性を語った。

また、実際に少人数授業を経験した教員や保護者も発表し、支援が必要な子どもたちにも目が行き届くようになったことや、課題の提出、分散登校と段階を経て不登校だった子どもが登校できるようになった体験を語り、少人数学級の実現を求めた。

今後は同会から関係団体などを通して署名を集めていく予定。問い合わせは市教育会館(℡073・431・7317)。

少人数学級の実現に向け取り組むことで結束した

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