和大が教職員2人を処分 論文で引用など

和歌山大学は4日、論文に不適切な引用があったとして教育学部の男性准教授を戒告処分、施設保全業務の見積もりで不適切な行為をしたとして施設整備課の男性係長を停職1カ月の処分としたと発表した。処分は3日付。

同大学によると、准教授はことし教育学部紀要に寄稿した3編の論文のうち、1編で引用部分が多く、結論部分では引用元の内容をほとんど写していた。またあとの2編については過去に自身が投稿した論文を引用しており、引用部分がほぼ同じ文章となっていた。いずれも盗用にはあたらないが、引用箇所が分かりづらい誤解を招くような不適切な引用をしていた。論文は指摘を受けて取り下げており、出版はされていない。

係長は昨年の実験排水処理施設保全業務の見積もり合わせのため、見積書を3社に出してもらう際に約100万円の見積書を出した業者に対し、金額が安かったため電話で確認。業者は170万円の見積書を再提出し、契約した。ことしの見積もり合わせで他の業者に契約が決まったことから昨年契約した業者から問い合わせがあり、調査で公平性に欠けるやり取りがあったことが分かった。

同大学では、2件について遺憾とし、教員に対する研究倫理教育の徹底と職員へのコンプライアンス教育を徹底し、再発防止および大学の信頼回復に努めていくとしている。

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