政治の季節 ―与野党の攻防

岸本 周平

突然の安倍晋三総理大臣の辞任表明で政界は揺れ動きました。自民党の総裁選は14日に行われます。一方で、野党の側は、15日に立憲民主党と国民民主党の合流新党が発足し、国民民主党の一部が分党して、新しい国民民主党としてスタートする予定です。16日には臨時国会が召集されて、首班指名の運びとなります。
衆議院の解散総選挙の報道もなされていますが、これまでのアベノミクスなど新自由主義的な安倍路線を続けるのかどうか、そうでない場合、どのような社会を目指すのか、厳しく問われる選挙になると思います。
金融と財政の異次元のバラマキを続けてきた結果、実体経済は不景気にもかかわらず、株式市場のみが活況で、国民の間の格差が大きくひらいてきました。一部のお金持ちや大企業が豊かになっても、地域経済や私たちの暮らしは良くなりません。官邸に権力が集中し、恣意的な人事が行われた結果、そんたく官僚を生み、しいては民主主義の根幹である公文書管理がねじ曲げられました。このような国民不在の政治は正さねばなりません。
私は、穏健保守からリベラルまでを包みこむ、国民が主役の改革中道政党である国民民主党に残る決断をしました。「対決から解決へ。」国会では何でも反対ではなく、現実的な政策を提案していく国民民主党の魂を引き継ぎます。
公正・公平・透明なルールのもと、多様な価値観や生き方、人権が尊重される自由な社会を目指します。そのためにも、所得の格差を縮めた上で、所得が低くとも高等教育や住宅へのアクセスを保障します。また、コロナ禍でわかったように、財源の移譲を伴う地方分権の徹底が急がれます。コロナ対策のためには、消費税減税も含めた大胆な財政出動が必要です。しかし、コロナが終息したら、30年単位でその財源を確保するための復興特別税のような仕組みを提案します。少子高齢化や過疎化を克服し、安心の社会保障を実現するための財源についても責任を持つ必要があります。
「高度成長の夢よもう一度」という幻想を捨て、ものづくり大国日本の基盤の上に、医療や介護、防災産業などを新たな基幹産業と位置づけます。食料自給率を上げるため、地に足の着いた農林水産漁業を応援します。ポストコロナの新しい社会を皆さんと一緒につくっていきたいと思います。

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