食材に感謝込めて 長保寺で万物供養祭
自然の恵みと食材に感謝する「魚介鳥獣草木供養(万物供養祭)」が9日、和歌山県海南市下津町上の国宝・長保寺(瑞樹正哲住職)で行われた。
食卓にあがる食材に感謝を込め、食べることの大切さを多くの人に知ってもらいたいと毎年実施し、ことしで10回目。海南海草調理師会(中岡勲会長)と同祭実行委員会が主催している。
特別に開放された国宝の本堂では瑞樹住職が経を唱え、参列した会員ら約20人が順番に焼香。大飢饉(ききん)の時に地域を水不足から救ったという逸話がある近くの供養池にコイ10匹を放流し、参列者や協賛者の名前を書いた札をまいて自然と生き物への感謝をささげた。
中岡会長(75)は「ことしは新型コロナウイルスの影響で参列者も少なくなった。食材と自然の恵みへの供養を来年も続けるためにも、自分たちも頑張らなくては」と話していた。
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