市駅ビルに進出 IT企業のリンク・ユー

マンガアプリの開発などを手掛ける㈱Link―U(東京都千代田区)が和歌山県和歌山市東蔵前丁の南海和歌山市駅ビル4階に開発拠点を設置することとなり、5日に県庁で同社、県、市による進出協定調印式が行われた。

同社は2013年設立のIT企業。電子書籍や動画配信の分野でサーバーの構築、アプリケーションの開発、サービスの運用保守などをワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開している。マンガアプリの開発では先駆者的存在で、大手出版社と共同開発したマンガアプリ「マンガワン」は累計2000万ダウンロードを達成するなど高い人気を誇る。マンガの他にも教育、金融、ブロックチェーンなど、新しい領域にも事業を拡大しており、ことし7月には東証一部上場を果たした。

市駅ビルに設置する開発拠点の名称は「㈱Link―U 和歌山オフィス」。マンガアプリや新規事業のソフトウェア開発などを行う予定だ。

調印式では、松原裕樹代表取締役、仁坂吉伸知事、尾花正啓市長が協定書に署名。松原代表取締役は「県と市のサポートを生かしながら、みんなが就職したくなる会社を目指したい」と意気込んだ。

仁坂知事は「最近売り出し中の立派な企業。スーパースターに来ていただき、心から喜んでいる」と歓迎。尾花市長は「本格的なIT企業さんに進出していただき、大変うれしく思う。市内に情報系の雇用の場ができ、働き方などいろんな面で刺激になるのではないか。県と共にぜひバックアップさせていただきたい」と声を弾ませた。

和歌山オフィスでは3年間で21人の雇用を予定しており、松原代表取締役は「ただオフィスをつくるだけでなく、雇用や業績を拡大し、和歌山の経済的発展に寄与できるようにしたい」と話し、尾花市長は「市駅周辺は図書館もあり、知の拠点になっていくのでは」と期待を寄せていた。

協定書を手にする松原代表取締役㊥、仁坂知事㊧、尾花市長

協定書を手にする松原代表取締役㊥、仁坂知事㊧、尾花市長

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