7例目のクラスター 御坊管内スナックで

和歌山県は22日、県内の20~60代の6人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。関係の感染者が5人以上となった御坊保健所管内のスナックを県内7例目のクラスター(感染者の集団)と認定したが、来店者は全員把握されており、同店から不特定多数への感染拡大の恐れはないとして、店名や住所などの公表はしなかった。

同スナックを共通点とする感染者は同管内に住む7人。このうちスナックを経営する50代女性と50代男性会社員の2人は20日に感染が発表され、22日には、50代男性の同僚である40代女性と30代男性、同スナックのアルバイト従業員の20代女性3人の計5人が発表された。

5人はいずれも濃厚接触者としての検査で陽性が判明し、検体採取の前から発熱などの症状が出ていた。症状は安定している。

経営者の50代女性の娘が大阪府内から友人1人を連れて帰省し、10日夜に来店。同じ時間帯に50代男性と同僚2人も店を利用し、経営者と女性従業員3人が働いていた。娘と友人の2人は13、14日に発症し、後に大阪府が陽性者として発表しており、ウイルスは大阪から持ち込まれたとみられる。

店内は換気をしていたが、利用者は広くない空間で飲食やカラオケを楽しみ、マスクは着けていなかったという。

感染が疑われる期間の同店利用者は全員把握されており、県は利用者と、感染者の家族、職場の同僚ら濃厚接触者の検査を進めている。

22日はもう1人、湯浅保健所管内の60代自営業男性の感染も確認された。12日に法事のために神戸市に住む親族を迎えに出掛けた際、親族の中に頭痛などの症状を訴える人がいた。16日から発熱の症状が出たため医療機関を受診し、抗原検査とPCR検査で陽性となった。症状は安定している。

記者会見した県福祉保健部の野㞍孝子技監は、クラスターとなったスナックの利用者が濃厚接触者としての検査前から発症していたことを受け、「飲食やカラオケなどに行った後に症状が出たら、早めに医療機関を受診してほしい」と県民に呼び掛けた。

この日の会見では、21日に発表の60代男性が、酸素投与が必要な重症となっていることも明らかにされた。

22日時点で県内の感染者は累計266人。1人が退院し、入院中の患者は16人となっている。

 

県内7例目のクラスターについて説明する野㞍技監

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